「なりすまし詐欺」で福島市や新潟市などで複数人から計約9500万円をだまし取ったとして、詐欺の罪に問われた住所不定、マレーシア国籍、無職の男(25)の判決公判は6日、福島地裁で開かれ、島田環裁判官は懲役5年6月(求刑懲役8年)を言い渡した。
島田裁判官は判決理由で、「被害者に多大な経済的損害を与え、被害弁償のめども立っていない」と指摘。「現金の回収役という事件の遂行に重要な役割を果たし、相当額の報酬も受けており、規範意識も乏しい」とした。判決によると、昨年7~9月ごろ、他の人物と共謀して警察官などになりすまし、福島市の80代女性ら複数人に電話をかけ玄関先などに現金を置くよう指示して、現金をだまし取った。男は現金を回収する「受け子」を担っていた。