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いわき勿来銘菓 鮎最中 和洋菓子のこんの(いわき市) 濃厚あん、ずっしり隙間なく

2025/11/06 08:50

和洋菓子のこんのを代表する商品「いわき勿来銘菓 鮎最中」

 いわき市勿来町の「和洋菓子のこんの」のもなか「いわき勿来銘菓 鮎最中(あゆもなか)」(1個200円)は長年にわたり、地域住民や観光客に愛されている。

 鮎最中が店頭に並び始めたのは、今から50年以上前、店主の紺野正次さん(87)がアユの形をしたもなかの皮を市内の製造業者から紹介されたことがきっかけだ。店がある勿来地区を流れる四時(しとき)川ではアユの放流などが盛んに行われており、紺野さんの息子で2代目の忍さん(57)が「四時川といえばアユ。父も直感が働いたのでしょう」と教えてくれた。

 あんは、白あんに金時豆とうぐいす豆を練り込んだオリジナルで、もなかを手に取るとずっしりと重さを感じる。濃厚なあんと皮がよく合う。

 製造は主に、正次さんの妹鈴木正子さん(79)が担当する。アユの形をした皮はしっぽの部分が狭く、あんを隙間なく詰め込むためには長年培ってきた勘がものをいう。鈴木さんは「店の名物商品。お客さんに喜んでもらいたい一心で」と、1日平均100個、多い時では200個以上もの鮎最中を作る。

 もなかの包み紙には、四時川を遡上(そじょう)するアユが優しいタッチで描かれ、30年以上、デザインが変わっていない。店ではケーキなどの洋菓子や、時代に沿った商品も扱っているが、看板商品は、やはり鮎最中だ。忍さんは「これからも末永く、皆さんに愛される商品であってほしい」と願っている。

          ◇

 和洋菓子のこんの いわき市勿来町四沢天ケ作45。電話0246・65・5732。営業時間は午前8時半~午後6時。水曜定休(不定休あり)。10個入りの土産用は1箱2130円(箱代含む)。

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