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いわき駅前「じゃんがらからくり時計」撤去へ 設置から30年、維持補修難しく

2025/12/06 08:10

解体が決まったからくり時計。鐘や太鼓の音色が定期的に奏でられるいわき駅前のシンボル的存在だった(いわき市提供)

 いわき市のJRいわき駅前を象徴するモニュメントがまた一つ姿を消す。市制施行25周年を記念して駅前大通り沿いの歩道に設置された「じゃんがらからくり時計」の撤去工事が4日、始まった。「1点もの」の部品が多く、維持、補修が難しくなり、市は撤去を決めた。

 新盆の家を供養のために訪問する市の伝統芸能「じゃんがら念仏踊り」をテーマにした時計で、1992年に整備された。太鼓や鐘を持った8体の人形が2時間に1回、3分間のみ姿を現して演奏する仕掛けで、駅前に憩いの時間を届けていた。

 市によると、設置から30年が過ぎ、今後も維持するためには解体して全てを組み立てる「オーバーホール」が必要と判断された。作業には多額の費用が必要で解体が決まった。

 この日は足場が組み立てられ、年内には撤去が完了する。時計の目の前でレストランやゲストハウスを運営する女性(55)は「からくり時計を眺める人もいて(時計が)なくなることは寂しい」という。一方、地元商店街とともに時計内の人形の保管、活用を予定しており「日常的に『じゃんがら』を感じる仕掛けをつくっていく」と話した。

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