【ブリュッセル共同】経済協力開発機構(OECD)は27日、鉄鋼の国際市況の低迷を招いている過剰生産について、2027年にかけてさらに状況が悪化するとの予測を公表した。中国やインドで生産能力が拡大し、需要を上回る生産能力の余剰分は27年に最大7億2100万トンと、24年比で2割程度増える見通しだ。
OECDは中国政府などによる鉄鋼業界への補助金が「競争をゆがめている」と問題視し、厳しい事業環境が継続するとの見方を示した。日本メーカーの収益も圧迫しそうだ。
OECDが公表した最新の「鉄鋼見通し」によると、24年から27年までの3年間で生産能力の増加量が最も大きいのは中国だ。