【ニューヨーク共同】イスラエルのネタニヤフ首相は26日、国連総会一般討論で演説した。英国やフランスなど各国が相次いで表明したパレスチナ国家承認について「テロリズムを助長する恥ずべき決定」だと非難した。パレスチナ国家樹立は「狂気の沙汰」だとも主張し、イスラエルとの2国家共存を容認しない考えを改めて強調した。
ネタニヤフ氏が午前9時過ぎに壇上に上がると、演説開始を前に各国の代表団が席を立ち、抗議の意を表明した。日本は席にとどまった。各国の首脳らは演説でパレスチナ自治区ガザでの戦闘終結を要求している。
ネタニヤフ氏はパレスチナ国家承認について「ユダヤ人を殺せば報われるというメッセージを送った」と主張。ガザでイスラム組織ハマスに拘束される人質の全員奪還を誓い、制圧を目指す北部ガザ市に「ハマスの残党」がいると強調した。
また6月のイラン攻撃で核と弾道ミサイルの開発計画を「壊滅」したと成果を誇示。ガザやイラン、レバノンでの軍事作戦を巡り、自国や世界にとっての「脅威」を排除したとして正当化した。