県が昨年実施した県産米の全袋検査のアンケート(確定結果)で、県産米の信頼性について、市町村の64%が「大きく向上した」と回答した一方で、「風評で取引が低迷し、信頼性も低いまま」と答えた割合が生産者や集出荷業者、卸売・小売業者では45〜53%に上り、県産米が依然として厳しい風評にさらされている現状が浮かび上がった。
導入2年目の全袋検査への評価は「評価できる」と答えた割合が79〜100%と全ての対象者で7割を超えた。しかし「評価できない」理由には「消費者が基準値の安全性を信頼していない」「全袋検査の取り組み自体が県外ではあまり知られていない」などが挙がり、安全確保の成果が十分に浸透せず、販売回復に結び付いていないという課題が指摘された。
アンケートは昨年11〜12月、消費者や生産者、市町村、県産米を利用する団体、各種取引業者ら約600件に郵送やメールで返信を求め、このうち377件が答えた。回答率は63%。