「県外避難者と本県の"心の距離"を縮める支援策が必要」と話す古田さん |
「もっと避難者に寄り添い、故郷が遠のかないよう身近に感じられる、"心の距離"を縮める支援策が必要」。震災と原発事故で、宮崎県に逃れた避難者でつくる自助組織「うみがめのたまご〜3・11ネットワーク」代表の古田ひろみさん(45)=千葉市から避難=は、避難者への支援充実を感じている。
本県の調べでは1月16日現在、宮崎には県民136人が避難しているという。
2011(平成23)年に発足した同組織は、宮崎各地で交流会などを展開。全避難者を対象にアンケートを行い、帰郷を問う設問では定住を決めたという回答が多い中、本県の避難者からは「決められない・帰郷したい」との回答が多かったという。
遠隔地の宮崎では避難元の行政との関係が希薄になり、避難者は孤立傾向にある。古田さんは「避難生活の支援も重要だが、帰還に向けては放射線などの情報が足りない」と強調する。