二人について気になり出したのは最近のことだ。二人とは久米正雄と宮本百合子。ともに郡山市にゆかりのある作家である。明治時代に生まれ、大正時代に小説を書き始めた同時代の二人だ。ただ、久米は「通俗小説」、百合子は「プロレタリア文学」の作家といわれる。つまり畑違い。地元でも二人の関係について耳にしたことはない。 残された恋文 それがある時、ネットにアップしてある「久米正雄・詳細年譜」で、こんな記述を見...
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