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フィンランド3割、原子力

09/07 14:00

 高レベル放射性廃棄物は数万年以上の長期保存が必要なため、地下深い場所での「地層処分」が現実的だと考えられています。日本では地層処分する場所は決まっていません。

 最終処分地に関する世界での取り組みについて、これまでスウェーデンの事例を紹介してきました。スウェーデンでは、フォルスマルクという首都ストックホルムから北に120キロの場所が最終処分となることが決定しています。

 実は、世界で最初に処分地が決まった国は、スウェーデンではなく、その東隣のフィンランドです。

 フィンランドでは2001年に、首都ヘルシンキから西に220キロにある、オルキルオトという場所が最終処分地になることが決まっています。オルキルオトは、スウェーデンとフィンランドの間に位置するボスニア湾に面した島で、原子力発電所が併設されています。

 20年の時点で、フィンランドはその総消費電力の約20%を輸入に頼っており、国内の総発電量の30%強が原子力発電によるものです。フィンランドの人口は約550万人で、国内では2カ所に原子力発電所が建設されています。最終処分地になることが決定したオルキルオトは、その片方ということになります。16年から処分場の建設が開始されています。

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