たった一度だけ、写真以外の仕事を始めるしかないと考えたことがある。 2011年3月11日。仕事から戻った私は、スタジオで写真のデータを整理していた時に突然強い揺れに襲われた。その日を境に広告撮影の仕事は全て止まった。地震で損壊したスタジオの修復費や大学生の子どもたちへの仕送りなど、50を過ぎて不安の中にいた。何よりも「写真は社会に必要ない」と言われているような気がして、人命を救うこともできず、求...
この記事は会員専用記事です
残り595文字(全文795文字)
続きを読むには「みんゆうプラス」の会員登録もしくは
「福島民友新聞購読」の申し込みが必要です。