自分にはやはりお菓子しかない―。住み込みで必死で仕事をすれば、いつか先輩から仕事がもらえるかもしれない。しかし、洗い物の毎日に変わりはなかった。勉強したいけれど恵まれなかった、という貪欲な精神は今でも心の中にある。 2年の和菓子屋での奉公期間が終わるのを待ち、東京で勉強したい気持ちが募った。「専門学校に行かせてくれないか」。お金はなさそうだが、ダメ元で両親に頼み込んだ。すると「半年分の授業料だ...
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