会社の創業後、軌道に乗るまでは経営的に厳しい状況が続いていた。借金を返済するために実験用の動物を売ったり、社員への給料が遅配したりとトラブルが重なっていた。 しかし父の貞一はあまり悲観的ではなく、むしろ「なんとかしてやろう」と前向きに捉えていたように思う。それでも心労のため吐血して寝込むようなこともあり、実際には大変な思いだったろう。普段の父は、よくオートバイの後ろに幼かった私を乗せて会社に連れ...
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