7日に投開票を迎えるいわき市長選の投票率は4回連続で前回を下回っており、低迷が続く。4年前は過去2番目に低い47.68%で、市選管は交流サイト(SNS)や街頭での活動など「あの手この手」で啓発を続けている。
市長選の投票率の推移は【グラフ】の通り。1966年に現在のいわき市が誕生してから初めての市長選では最高となる88.79%を記録した。その後は上昇と下落を繰り返した。過去最低は94年の45.31%。4年前の前回は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、伸び悩んだ。
国政選挙など各級選挙でも、同市では投票率が5割を割り込む。市選管によると、特に若年層の投票率が低い傾向にあるという。このため市選管は、写真投稿サイト「インスタグラム」のアカウントで約1万7千人のフォロワーを持ち、若者向けの情報発信にたけている同市の「LOCO(ロコ)」に協力を依頼した。
同社は、市長選に関する疑問を「Q&A」形式で解説しているほか、ドラマ仕立てで市長選や期日前投票の仕組みを紹介している。1日現在、動画の再生回数は約1万7千回に上り、市選管は「若い有権者に選挙へ関心を持ってもらい、投票に足を運んでもらいたい」と期待を込めた。
投票率を巡り、好材料もある。7月20日の参院選では同市の投票率が53.93%となり、2016年7月の参院選以来9年ぶりに投票率が5割台に回復した。その直後の市長選だけに、有権者の投票行動が注目されている。