福島市西部の吾妻山の麓にある先達山で開発が進む大規模太陽光発電施設(メガソーラー)を巡り、市民団体「吾妻山の景観と自然環境を守る会」は25日、福島県に対し、許可基準に適合するまでは事業完了届出を受理しないよう要望した。
景観予測と現状に隔たりがあるとして、市が予測と同様の景観になるまで市景観条例に基づく完了届出を受理しない方針を示していることから、県にも同様の対応を求めた。要望書には林地開発許可の要件が満たされているか確認し、必要に応じて事業者に指導や勧告をすることなども盛り込んでいる。県は「森林法に基づく許可基準に照らして判断していく」(森林保全課)としている。
一方、福島市の木幡浩市長は25日の記者会見で「予測同様の景観になるまで完了届け出は受け取らない」との認識を改めて示した。その上で「(30日に)売電を開始して利益を得るのであれば、事業者の責任としてなおさら検証を進めてほしい」と求めた。