南相馬市在住の画家・絵本作家、小原風子さん(福島市出身)の個展「ヒカリオバケのウィッチ・ハット・バード」が17日、二本松市のあだたら高原美術館「青―ao―」で始まった。光と影に着目して撮影した写真に、イラストを組み合わせた幻想的な雰囲気の作品が来場者を魅了している。
小原さんは東京芸大で日本画を学び、現在は絵画や絵本などの創作に取り組んでいる。今月から、福島民友新聞で連載している芥川賞作家鈴木結生(ゆうい)さん(郡山市出身)の文学エッセー「道奥(みちのく)を読む」(毎月第1火曜日)の挿絵も担当している。
光の反射や揺らぎが偶然作り出す不思議な影などに面白さを感じていたという小原さん。数年前から撮りためるなどしていた写真にタブレット端末やスマートフォン上で線や色を重ね、「ヒカリオバケ」として作品にした。
ガラスのカップの影は人の顔に、カラフルなドライバーセットの影は頭の羽根飾りに、とがった光は魔女の帽子に―と、小原さんが柔軟な感性で表現したオバケたちの作品約50点と、スナップ写真数十点を見ることができる。作品にストーリーを付けた絵本も限定販売している。入場無料。11月2日まで金、土、日曜日のみ開館。午前10時~午後6時(最終日は同4時)。問い合わせは同美術館(電話0243・61・1312)へ。