文部科学省が29日に発表した問題行動・不登校調査によると、福島県内の小中学校と高校、特別支援学校で2024年度に把握したいじめの認知件数は7543件で、前年度より548件増加した。
県内のいじめの認知件数は【グラフ】の通り。7543件のうち公立学校は7378件で内訳は小学校5732件(前年度比507件増)、中学校1322件(同80件減)、高校303件(同50件増)、特別支援学校21件(同17件増)だった。
いじめの内容は昨年同様、「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が58.2%で最も多かった。「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたり、蹴られたりする」が20.7%、「仲間はずれ、集団による無視」が11.0%で続いた。高校では「パソコンや携帯電話などで、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」が16.5%で2番目に多かった。
公立学校のいじめ認知件数7378件のうち、被害者が少なくとも3カ月、いじめ行為を受けなかったことを表す「解消率」は78.7%(5804件)で、全国平均の76.1%を上回った。県教委は「いじめの未然防止、早期発見、解決に向けた組織的な対応に努める」とし、電話や交流サイト(SNS)による相談体制を継続するとした。
また県内の小中学校、高校で24年度に発生した暴力行為は1625件(前年度比181件減)だった。このうち公立学校は小学校1190件(同216件減)、中学校303件(同4件減)、高校66件(同37件増)。小中学校の7割以上の学校で発生していない一方、特定の学校で発生件数が増加。同じ児童生徒が複数回、暴力行為をしているとの報告があるという。
