須賀川市出身でウルトラマンの生みの親として「特撮の神様」と称される故円谷英二監督が、米国の視覚効果協会(VES)の生涯功労賞に当たる殿堂入りに選出された。VESでの殿堂入りは日本人として初めて。
「礎を築いた先駆者」
円谷プロダクション(東京都)が31日、発表した。過去に殿堂入りした映画監督には、ウォルト・ディズニー氏やスタンリー・キューブリック氏などが名を連ねる。円谷監督は「ウルトラマン」シリーズや「ゴジラ」をはじめとした怪獣シリーズなど、特殊撮影技術を駆使して数々の作品を手がけた。同社は殿堂入りについて「『視覚効果(VFX)の礎を築いたパイオニア』として世界の映画業界に功績が認められたことを意味する」としている。日本時間の8日、米ロサンゼルスで表彰式が行われ、同社の永竹正幸社長らが登壇する予定。
円谷監督の古里須賀川市では偉業を顕彰し、特撮に関する貴重な資料の収集や保存、研究を行い、「特撮文化」の継承と振興に努めている。大寺正晃市長は「今後も円谷監督が築いた特撮文化を守り、さらに発展させ、世界に誇る文化として市民とともに愛され続けるよう取り組んでいく」とコメントした。市は殿堂入りを祝い、8日に市役所や市民交流センター「テッテ」に懸垂幕を設置する。
