南米ペルーに滞在している大玉村の公式訪問団は24日(日本時間25日)、友好都市を結ぶマチュピチュ村に到着した。一行は地元住民から伝統音楽の演奏などで歓迎を受けた。
マチュピチュ村までは鉄道などで移動した。到着後、村主催の夕食会が開かれ、エルビス・ラトーレ村長が「友好都市協定締結10周年を迎え、今後の交流がどのように続くのかを楽しみにしたい」と歓迎の言葉を述べた。押山利一大玉村長は「到着した際、熱烈な歓迎をいただいた。顕彰プレートが両村の絆を強め、長く友好が続くことを願う」と応じた。
一行は27日(日本時間28日)、両村の友好都市協定締結10周年を記念した顕彰プレートの除幕式に臨む。
村内には世界屈指の観光地、マチュピチュ遺跡がある。徒歩でマチュピチュ遺跡に向かう「インカ道トレッキング」は、世界中の観光客が利用する観光ルートだ。インカ道は、南米アンデス山脈を中心に張り巡らせられた道。15世紀に最盛期を迎えたインカ帝国が侵略や宗教の布教、交易などのため古くからあった道を拡大させていったとされている。
「インカ道トレッキング」はコースが複数あり、宿泊を伴うものもある。チャチャバンバ遺跡から歩くコースは約11キロ、約8時間の道のりだ。石造りの道や段差の高い階段が多く、狭い道幅で崖と隣り合わせな場所も少なくない。
道中には、儀式的な沐浴・浄化の場とされる「チャチャバンバ」、儀礼と農業の複合施設でインカ道で最も美しい遺跡の一つとされる「ウィニャイワイナ」などインカ時代の遺産が数多く鎮座する。長い時間をかけて夕方ごろにたどり着くと、「夕日を浴びる遺跡」の絶景が待っている。
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マチュピチュ遺跡 15世紀のインカ帝国の遺跡。アンデス山麓のウルバンバ谷に沿った尾根(標高2430メートル)にある。山裾からは存在を確認できないことから「空中都市」と呼ばれる。斜面には段々畑が広がり、西の市街区は神殿や宮殿、居住区などに分かれ、周囲は城壁で固められている。1911年に米国人歴史学者ハイラム・ビンガムが発見したとされている。
