会津を中心とした2月の記録的な大雪を踏まえ、会津若松市は除排雪体制を強化する。除雪車を増やすほか、交差点付近などに積まれた雪山を除去する「山取班」を新たに設置する。同市で5日、業者らを対象にした説明会が開かれ、市が除雪計画の概要やマニュアルを示した。
同市では、2月7日に最深積雪が観測史上1位を更新する121センチに達した。交通障害や物的被害などが発生し、市民生活に大きな影響を与えた。
市は今年の対策として除雪車を増やし、円滑な除雪作業にあたる。車道と歩道の除雪車は計308台の見込みで、前年度から11台増やす。
山取班は、交通安全の確保のため、見通しが悪く危険性の高いところから雪山を取り除く。主にバス路線や救急指定病院の周辺道路、小中学、高校の出入り口周辺道路の交差点部分で業者が作業する。山取班用の車両は4台確保する予定。
早期対応に向け、除雪車の出動基準も見直す。現在の基準は原則、路面積雪深10センチ以上としているが、大雪時に車両通行や歩行が困難になることが予想される場合は、10センチに満たなくても除雪作業を始めることをマニュアルに明記した。
昨年度、冬期間中に公開している衛星利用測位システム(GPS)を活用し、どこで除雪が行われているかを示す除雪車運行システムにアクセスが集中した。前年比の20倍となり、通信障害が発生したことを受け、システムの強化も図る。
