2002年のサッカーワールドカップ(W杯)日韓大会で日本代表を初めて決勝トーナメントに導いた元監督のフィリップ・トルシエさんが、いわき市のいわき平競輪場で開かれた「競輪甲子園」を視察した。トルシエさんは「才能があっても努力し、自分や夢を信じ続けてほしい」と選手たちを激励した。
全国から集まる優れた選手たちを応援したいと、大会関係者との縁を通じて来日。3日はケイリン決勝を見学し、閉会式ではプレゼンターとして総合優勝選手へ副賞の目録を手渡した。選手たちの懸命な姿を目の当たりにし「日本人の強さや規律、やりきる決意を(監督在任時と)同じように感じた」と話した。
トルシエさんにとって、本県は代表合宿を重ねたJヴィレッジのある思い出の場所。「Jヴィレッジは『フラット3』(日本代表で取り入れたDF3人が横一列に並ぶ戦術)を生み出した古里のような場所。私が名付けた『マミーすいとん』が愛されていることにも感激だ」と笑顔を見せた。
一方、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の本県訪問は初めて。トルシエさんは「多くの人が亡くなったと聞いて悲しかった。復活しているのを見てうれしく思った」と語った。
