国字は、中国から渡ってきた漢字とは別に日本で生まれた漢字を指す。山道を上りまた下りになる分岐の峠、火と田を組み合わせ、焼いて開いた耕地を意味する畑、風が止まった状態の凪(なぎ)―。日本人の感性に合っていて分かりやすい ▼日本にあって中国にないものは既成の漢字では間に合わない。国字は苦肉の策でもあった。金田一春彦は国字の中で最もよく使われる字に「働」を挙げる。人が動くことで働くの意味を持たせた和製漢...
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