福島県会津若松市の竹田綜合病院で2023年、胃がん患者の手術中に起きた医療事故を巡り、地検会津若松支部は、業務上過失致死の疑いで書類送検された医師や院長ら8人について不起訴処分とした。遺族は3日、処分を不服として会津若松検察審査会に審査を申し立てたと明らかにした。
処分は11月28日付で、地検は処分理由を明らかにしていない。遺族の男性は取材に「納得のいく結果ではない。きちんと裁判で白黒を付けてもらいたい」と話した。また、病院の担当者は「正式な通知を受け取っていないのでコメントできることはない」とした。
事故発生後の病院の公表によると、内視鏡を使って胃の一部を切除する手術中、鼻から胃に通した管を抜き忘れた状態で胃を切除したため、開腹して胃を全て摘出する方法に変更。手術後12日目に縫合不全が見つかり、治療が必要になった。関係者によると、患者は80代男性で、手術から約4カ月後に死亡した。
