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藤元監督作ベネチア映画祭で受賞 ロヒンギャの過酷な旅描く

2025/09/07 05:29

 ベネチア国際映画祭で「LOST LAND/ロストランド」の公式上映後、観客の拍手に応える藤元明緒監督(手前)=1日、イタリア・ベネチア

 【ベネチア共同】イタリアで開催されていた第82回ベネチア国際映画祭の授賞式が6日夜に開かれ、斬新な作品を集めたオリゾンティ部門の審査員特別賞を藤元明緒監督の「LOST LAND/ロストランド」が受賞した。

 「ロストランド」は、迫害を受けるミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャの証言を基にした物語。無国籍の幼い姉と弟が国境を命懸けで越えていく過酷な旅を、幻想的な表現を織り交ぜて描いた。

 藤元監督は壇上で「故郷も命も奪われ迫害に苦しむロヒンギャの人々、ミャンマーで苦境にさらされている人々に明るい未来が来るよう願っている」と述べた。

 同作には、主演のきょうだいら200人以上のロヒンギャが出演。だが出演者はパスポートを取得できないため、映画祭に参加できなかった。

 コンペティション部門の最高賞「金獅子賞」には米国のジム・ジャームッシュ監督の「ファーザー・マザー・シスター・ブラザー」が輝いた。3部構成のコメディーで、米北東部、アイルランドの首都ダブリン、パリにそれぞれ暮らす家族の会話劇。

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