化粧品や健康食品を手がけるディーエイチシー(DHC、東京)がオリックス傘下で「第2の創業」に取り組んでいる。創業者の人種差別によりブランド価値が一時低下したためだ。縦割りの組織文化を打破し、商品開発や海外展開を加速させる方針。
「経営陣の本気が伝わると従業員も変わる」。オリックス出身の小高弘行副社長は毎月、店頭に足を運び、店長らと意見を交わす。客足や滞在時間の動向を聞き、在庫状況や接客用の椅子の座り心地をチェック。現場から寄せられる経営側の改善点にも耳を傾ける。
オリックスは2023年、約3千億円を投じてDHCの株式を9割超取得し、後に完全子会社にした。