英情報会社クラリベイトは25日、論文の引用回数が非常に多く「ノーベル賞級」と評価できる成果を出した各国の研究者22人を発表した。日本からは、食欲や代謝を調整するホルモン「グレリン」を発見した寒川賢治・元国立循環器病研究センター研究所長(77)と、共同研究者の児島将康・久留米大名誉教授(66)が選ばれた。
同社の「クラリベイト引用栄誉賞」が贈られた。毎年発表しており、受賞後にノーベル賞に選ばれた研究者は多く、同賞の有力候補として注目される。
記者会見した寒川氏は、自身の成果について「発見のインパクトは大きいが、発見できるまで成果はゼロで非常にリスクが大きい研究だった」と振り返った。児島氏は、がん治療で消耗した患者への投与などが期待できるとして「食べることで体力も回復する。食欲不振の治療薬として応用されれば良い」とした。
同社が提供するデータベースに基づき、論文の引用回数や影響力を分析して選んだ。今年のノーベル賞は生理学・医学賞を皮切りに10月6日から順次、発表される。