【エルサレム共同】AP通信は9月30日、イスラエル軍による封鎖で物資不足が深刻なパレスチナ自治区ガザで、女性の性被害が増えていると伝えた。6人の女性から体験談を聞いたところ、食料や金、職を与えるとの口実で誘われ被害に遭ったという。人権団体は報告されていないことも多いと推測し「氷山の一角」だと警鐘を鳴らす。
APによると、ある女性(38)は食料や仕事をもらえるかもしれないと友人から紹介された男性に、支援関係の仕事を約束された。夫と別れ6人の子どもを養っていた。書類にサインすると思った日、誰もいないアパートに連れて行かれ、性行為を強いられたという。
女性は現金100シェケル(約4700円)と食料や薬も受け取ったが、約束の仕事は得られなかった。別の女性には、男性側が国連の職員と名乗ったり、避難所責任者の立場を利用したりして、支援名目に誘われる例があったと報じた。
ガザ女性を支援する専門家らは、妊娠に至った例や、被害を知った夫に追い出された例もあったと明かした。