驚きの指名に会場が沸いた。23日に行われたプロ野球ドラフト会議で、米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(20)を2球団が1位指名。有力選手が記者会見場で固唾をのんで中継を見守るのがおなじみの光景だが、米国でプレーする注目選手が「本人不在」で主役となる異例のドラフトになった。
岩手・花巻東高で強打者として注目されたが、すぐにプロ野球へは進まず、大リーグ入りを視野に入れ米国の大学でプレーする道を選んだ。日本のドラフトで指名されても入団交渉で合意に至るかは不透明で、指名が「空振り」となるリスクを各球団がどう判断するかが注目されていた。
まずDeNAの1位指名で佐々木内野手の名前が読み上げられ、会場で観覧したファンからどよめきが起きた。ソフトバンクの指名が重複すると、「すごい」という驚きの声が上がった。
日本のプロ野球入りの可能性が取り沙汰され始めたのは夏ごろ。来年7月の米ドラフトの対象となるため、日本野球機構が大リーグ機構と事前調整し指名されても支障がないことを確認。ドラフトへ向け、下地を整えていた。