自民党の北村経夫参院議員=山口選挙区=が代表を務める複数の政治団体が2016~23年、政策秘書が代表の企業2社にチラシ印刷代や切手代などとして少なくとも2224万円を支出していたことが26日、政治資金収支報告書で分かった。
同様の問題は、日本維新の会の藤田文武共同代表の団体で判明したばかり。政治資金規正法などに抵触しないものの、秘書側に多額の政治資金を支出する「身内びいき」が政党を問わず常態化している可能性がある。北村氏は旧安倍派裏金事件に関わったとして幹事長注意を受けている。
2社は広告関連業と古物商で、東京都練馬区内の同じ場所にある。共同通信の取材に北村氏の事務所は広告会社について「さまざまなコンテンツやノウハウを保有、広報業務の依頼先として有用な事業者と考える。安価かどうかをその都度検討している」と文書で説明。切手代を支出した古物商については「経費削減のため廉価で購入している」とした。
秘書は15年に就任、同時期に広告会社を退社したが、16年11月に同社共同代表、その後、単独代表になった。
