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浜岡原発工事で不祥事20件 中部電、副社長ら2人が引責辞任

2025/11/27 16:56

 中部電力浜岡原発=3月、静岡県御前崎市(共同通信社ヘリから)

 中部電力は27日、名古屋市で臨時記者会見を開き、浜岡原発(静岡県御前崎市)の工事で正式な契約変更や精算手続きを行わなかった不祥事が計20件判明したと発表した。これを受け、原子力本部長を務める伊原一郎副社長ら幹部2人が引責辞任する。30日付。原発の安全性には「影響がない」との見解を示した。

 中部電によると、退任する伊原副社長ら2人は社内ルールに反し、長期にわたって取締役会などへの不祥事に関する報告を怠っていた。2人は追加予算を取締役会から承認されないことを懸念したと釈明している。着服などはしていないという。

 中部電力の林欣吾社長は名古屋市で開いた定例記者会見で「お客さま、関係者の皆さまにご心配をおかけしていることを心からおわび申し上げる」と謝罪した。佐々木敏春副社長も臨時会見で「取引先や関係者にご迷惑をおかけした」と述べた。

 対象の工事は2013年2月から19年5月までに行われた。本来必要な調達部門の関与がないまま、原子力部門が複数の取引先へ直接依頼した。

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