カナダで開催中の「第49回トロント国際映画祭」で現地時間5日、黒沢清監督(69)の映画『Cloud クラウド』が上映された。北米プレミアとなった今回の上映は、約353人収容の会場(TIFF Bell Lightbox Cinema 2)が満員になる盛況ぶりだった。
【画像】映画『Cloud クラウド』あぶり出す“恐怖”の場面写真
同映画祭は、カナダ最大の都市・トロントで開催、北米最大規模の来場者数を誇る映画祭であり”オスカーレースの前哨戦”としても世界中からの注目を集める。黒沢監督作品としては、1998年に『CURE』(1997年)で初めて同映画祭に選出、99年に「Spotlight: Kiyoshi Kurosawa」として特集上映が開催されて以来、『回路』(2001年)、『トウキョウソナタ』(08年)、『贖罪』(12年)、『岸辺の旅』(15年)など、黒沢監督が新しい作品を発表するたびに招待を受けている。
今回は、国際映画祭で高い評価を受けた作品や、才能あふれる監督のプレミア作品、世界に影響力のある巨匠の最新作などを紹介するセンターピース部門に選出された。同部門には、日本から奥山大史監督の『ぼくのお日さま』、空音央監督の『HAPPYEND』も選出された。
イタリアで開催中の「第81回ベネチア映画祭」に参加後、トロントに直行した黒沢監督。上映前には、映画祭アソシエイト・インターナショナル・プログラマーであるジューン・キム (June Kim)氏から「現代の日本映画界で最も異彩を放ち、爆発的な人気を誇る映画監督」と紹介された黒沢監督は、「トロント映画祭に最初に来たのはもう25年前になります。その間何度も呼ばれて、今日また参加することができ感激しております」とあいさつ。あわせて、「第97回アカデミー賞」国際長編映画賞の日本代表になったことが紹介されると観客から歓声と大きな拍手で歓迎を受けた。
上映終了後に行われたQ&Aでは観客からさまざまな質問が飛び交う中、「登場人物たちにとって『天国』とはどのようなものだと思うか?」と哲学的な質問が向けられると、「ちゃんとした答えは考えておきますが、撮影現場はとっても楽しく、殺される側も殺す方もカットがかかったら皆で笑い合い、天国のように楽しい撮影現場でした」とキャストと過ごした撮影現場について振り返り、会場の笑いを誘う一幕もあった。
同映画は、“転売ヤー”の主人公・吉井良介(菅田将暉)が、ネット社会に知らず知らずのうちにバラまいた憎悪によって生まれた “集団狂気”が、実体をもった匿名の集団へと姿を変え、吉井を標的とした“狩りゲーム”がはじまる、“誰もが標的になりうる”日常と隣り合わせの恐怖を描いたサスペンス・スリラー。
黒沢清監督『Cloud クラウド』トロント国際映画祭で上映「楽しい撮影現場でした」
2024/09/06 22:06
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