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成宮寛貴×宮本亞門が25年ぶり再タッグ 全員男性キャストで『サド侯爵夫人』東出昌大、加藤雅也ら共演

2025/09/26 07:29

  • エンタメ総合
成宮寛貴、宮本亞門が25年ぶりの再会。三島由紀夫の『サド侯爵夫人』をオールメール(全員男性)キャストで上演

 生誕100年の三島由紀夫作、宮本亞門演出、成宮寛貴らオールメール(全員男性)キャストによる『サド侯爵夫人』の上演が決定した。2026年1月8日から東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAを皮切りに全国4都市で上演される。

【画像】オールメール(全員男性)キャストの6人

 日本国内だけにとどまらず、数多くの作品が世界中で愛されている日本文学を代表する作家、三島由紀夫。翻訳上演されている作品の中でも、『サド侯爵夫人』は人間の心の奥底に潜む欲望や葛藤を、美しくも残酷な言葉で浮かび上がらせる傑作として有名だ。サド侯爵自身は姿を見せず、その周りを取り巻く女性たちの会話劇で進む物語を、今回はオールメール(全員男性)キャストで描く。

 18世紀フランスを舞台に、悪徳の限りを尽くしたサド侯爵の存在をめぐり、その周囲の女性たちの会話によって、愛や忠誠、道徳、そして人間の欲望と倫理の対立――ヒリヒリと心に突き刺さるスリリングな物語が展開する。

 貞淑な妻ルネ/サド侯爵夫人を成宮寛貴、サン・フォン伯爵夫人を東出昌大、ルネの妹アンヌを三浦涼介、シミアーヌ男爵夫人を大鶴佐助、女中シャルロットを首藤康之、そしてルネの母モントルイユを加藤雅也が演じる。実力派俳優陣が織りなす緊迫の会話劇が注目を集めそうだ。

 演出の宮本は、『金閣寺』、『ライ王のテラス』、オペラ『金閣寺』、『午後の曳航』など、多くの三島由紀夫作品に次々と息吹を与え、常に高い評価を得てきた名手。

 主演の成宮は宮本が演出を手掛けた『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』で初舞台を踏み芸能界デビュー。25年ぶりの再タッグとなる。成宮にとっては12年ぶりの舞台出演でもあり、初めての三島作品に挑む。深い信頼関係で結ばれた二人の再会が舞台にどのような化学反応をもたらすのか、期待が高まる。

 宮本は「演劇的・装飾的なものを極力排除し、言葉の力だけで紡ぎ出す」と演出方針を明かしており、観客は6人の登場人物が選んだ人生、存在理由、そして最後の選択を目撃することになる。

 公演は東京の後、大阪・森ノ宮ピロティホール(2月5日~)、愛知・とよはし芸術劇場(2月13日~)、福岡・福岡市民ホール中ホール(2月17日~)を巡演予定。

■演出:宮本亞門のコメント
 念願であった日本演劇界の頂点とも言える、三島由紀夫氏の『サド侯爵夫人』を新たに創り出す喜びに胸が震えています。
 成宮君をはじめとする個性あふれる俳優たちと共に、危殆と破壊の縁に立ち上がる高揚を、かつてない舞台として結晶させお見せします。
 来年一月――破壊からこそ生まれる美の昂奮を、どうぞご期待ください。

■主演:成宮寛貴のコメント
 再び舞台という“生”の場所に立てることに、静かな高揚を感じています。
 『サド侯爵夫人』という極限まで研ぎ澄まされた世界の中で、人間の愛と狂気、そして内面に潜む声を辿っていく時間になると思います。
 今回、12年ぶりに舞台に挑戦します。
 三島由紀夫の戯曲に向き合うことは、俳優にとって大きな試練であり喜びでもあります。
 鋭く精緻な言葉に呑み込まれるのではなく、自分の身体と声を通してどう響かせられるか──その覚悟をもって臨みたいと思います。
 そして演出を務めてくださるのは、僕が俳優デビューした舞台でもご一緒した宮本亞門さん。あのときから年月を重ね、25年ぶりに再びこのタイミングでタッグを組めることに、運命的な巡り合わせを感じています。
 俳優という仕事に再び身を委ねるなかで、今の自分だからこそ触れられる感情や言葉があると信じています。
 劇場という濃密な空間で、観客の皆さんと同じ時間を生きられることを心から楽しみにしています。

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