認知症をテーマにした本作では、介護施設での取材をもとにして、何かを失った姿としての認知症の定義を解体し、その豊かな世界観に耳を傾けるような作品を制作しました

『Inside Dementia』
2025年10月17日(金)から12月14日(日)まで開催している国際芸術祭 東京ビエンナーレにて、現代美術家 窪田望の新作『Inside Dementia』の展示をしています。国内外に20のAI特許を持つ窪田は、「AI社会で無自覚に進むマイノリティの排斥」を問う作品を手掛けてきました。本作ではAIによるDeep Fake技術や取材映像を活用し、認知症高齢者の方との会話をしながら、東京ビエンナーレの会場間を歩いているかのような疑似体験を鑑賞者に提供します。
■東京ビエンナーレについて
東京ビエンナーレは、市民と共につくる「東京の地場に発する国際芸術祭」として、2021年以来、過去2回の開催を通してアートの社会的実践を探求し、今回で3回目の開催となります。東京ビエンナーレは、様々な課題と可能性をもつ東京という社会に、暮らす人々、働く人々、訪れる人々と共に飛び込み、環境や自身の生き方に新しい視点をもてるようになるアートのプラットフォームとなります。https://tokyobiennale.jp/

窪田望『Inside Dementia』展示概要
会場 : エトワール海渡リビング館(千代田区東神田1-15-15)
日程 : 2025年10月17日(金) - 12月14日(日) ※月曜日、火曜日は休館
11:30-18:00(金曜のみ19:00まで)
備考:作品の体験にはスマートフォンと、スマートフォンに接続できるイヤホンが必要です
■『Inside Dementia』について

窪田が認知症の〈せきこさん〉を実際に取材した時の映像や、ご本人の想い出の品を展示
本作は、認知症の〈せきこさん〉と〈ふみさん〉の語りを中心に構成される。
鑑賞者が体験の冒頭で自らの声を提供すると、
AIのDeep Fake技術によって、その鑑賞者が話しているかのような音声が生成される。
上映中、「自分の声」で「他者の言葉」を語りながら歩く鑑賞者は、認知症者の語りを制度の内側で
引き受けることを迫られる。体験の終わりには声のデータが削除され、記録は残らない。
消去と一回性を通じて、声の帰属・記憶・ケアをめぐる倫理が浮かび上がる。
作品名 Inside Dementia
作家名 窪田 望
表現形式 インスタレーション
素材 ディスプレイ、スタンド、車椅子、介護用椅子、Deep Fake技術
体験の流れ

1.鑑賞者は、介護施設のスタッフとして〈ふみさん〉を東京ビエンナーレの別会場まで送るように依頼される。

2.防音室にてアプリを通じて台本を読み上げる。その声紋データからAIが鑑賞者の声を生成する。

3.東京ビエンナーレの会場間を認知症の〈ふみさん〉と歩きながら話しているような疑似体験をする。
■現代美術家 窪田望について
コンセプト『外れ値の咆哮』AIの社会実装事業を推進する企業の経営者としての顔を持ち、国内外に20のAI特許を持つ窪田は、これまでデータ解析やAI 技術を20年来研究してきました。AI開発の現場では入力するデータに異質なデータが混じると良い出力精度が出なくなることがあり、これを外れ値と呼び、通常はこれを排除します。窪田は「社会的マイノリティーなどの生活は無視されて良いはずはないのに、進化の過程で見落とされている」とこれらの実態に疑問を感じました。作品制作を通じて、社会の中で不要とされてきた外れ値の価値を再評価し、本質的価値を浮き上がらせるような表現を追求していこうとしています。▼窪田望の作品紹介(一部抜粋)

窪田 望

『バイナリ化する幽玄』東京 HANEDA INNOVATION CITY

『AIの余白』東京 Brillia Art Gallery

『過去・現在・未来』山形県西川町 旧川土居小学校

『Brain Introduction』東京藝術大学

『生まれては消えて、消えては生まれる』東京 HANEDA INNOVATION CITY

『断片的な日常』東京 アイルしながわ
窪田望 公式サイト
窪田の他作品はこちらをご参照ください
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