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中村キース・ヘリング美術館で開催中の建築家・北川原温の初個展 日本語による初の書籍刊行となる『北川原温 時間と空間の星座』展覧会カタログ発売開始

2025/10/29 16:10

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中村キース・ヘリング美術館
 中村キース・ヘリング美術館(山梨県・小淵沢)では、当館を設計した建築家・北川原温の美術館での初個展となる「北川原温 時間と空間の星座」(期間:2025年6月7日[土]から2026年5月17日[日])を開催中です。本展は、スケッチや模型、北川原氏の言葉を通して、建築の構想からかたちになるまでの創造の軌跡をたどる展覧会です。
 この展覧会に併せて、北川原氏の日本語による初の書籍である、展覧会カタログ『北川原温 時間と空間の星座』を11月20日(木)に発売します。本書は展覧会を構成する「空間の本」と「時間の本」からなる2冊組みで、建築家の思想と想像のプロセスを多角的に紹介します。





 建築家、北川原温は、1978年に《ナジャの家》にて建築家としてのデビューを飾ったのち、渋谷の映画館《ライズ》(1986)で都市の虚構性を建築に表現し、その後も独創的な建築を生み出し続け国際的に注目を集めてきました。90年代には、東日本大震災で福島県最大の避難場所となった《福島県産業交流館 ビッグパレットふくしま》、2015年には《ミラノ国際博覧会2015日本館》を手がけるなど、公・民問わず多くの設計に携わり、そのキャリアは40年近くに及びます。
 本展覧会では、自身の記憶や文学、哲学、芸術など幅広い分野から着想し、多彩な建築を生み出してきた北川原氏の創作のソースを「星」、建築を「星座」に見立て、その方法論や生成の過程を探ります。特に、《中村キース・ヘリング美術館》については、美術館を構成する6つの要素「さかしまの円錐」「闇」「ジャイアントフレーム」「自然」「希望」「衝突する壁」を軸に、模型や資料を通じて建築のプロセスを紹介しています。

 本書は展覧会の構成を反映し、「空間の本」「時間の本」の2冊に分かれています。「空間の本」では、展覧会で星座のようにつなぎ合わされた模型やスケッチ、北川原温自身のことばをインスタレーションで表現した“創造のプロセス”を紙面で再現。本書では、解説が加わり、より建築家の世界観を深掘りすることができます。また「時間の本」では、展示未公開の設計中の資料やドローイングを豊富に掲載し、《中村キース・ヘリング美術館》を事例に建築家・北川原温の構想が建築になるまでを詳細に辿ります。北川原氏と親しく交流した関係者からの寄稿や年譜を交え、北川原氏の創造過程とキャリアを総覧することができる書籍となっています。

本書の見どころ

1. 国際的に活躍する建築家・北川原温の日本語による初の書籍 2冊組の構成で創造のプロセスとキャリアを紹介します
 国際的に活動する北川原温は、長いキャリアの中で多くの雑誌に寄稿を行いました。これまでに、ドイツ語による作品集が発行されましたが、本書は国内で初めて、日本語で刊行される北川原氏の書籍です。
 「空間の本」では、展覧会でインスタレーションを構成した6つの要素を軸に、北川原氏自身の言葉と数々の資料を通して建築のプロセスを紹介し、「時間の本」では、《中村キース・ヘリング美術館》竣工に至るまでの設計の変遷を、書き下ろしのテキストともにたどり、創造の源泉から実際の建築作品に至るまでのプロセスを公開。
 さらに、北川原氏の設計思想に影響を与えた生い立ちから、大学在学時代のエピソード、そして建築家として制作した多くの作品や家具、教育活動まで、これまで断片的に語られてきた約40年の北川原温氏のキャリアを、豊富な写真資料とともに総覧できる書籍です。












2. 中村キース・ヘリング美術館の建築を設計中の未公開資料を交えて設計のプロセスから紹介する初のカタログ





 2007年の竣工以来、2015年の増築を経て、北川原温の代表作のひとつとされてきた《中村キース・ヘリング美術館》。本書では、これまで書籍に収録されることの少なかった建築写真や図面を撮り下ろし、写真を中心に多数収録し、北川原氏の哲学から施主・中村館長、建築事務所チームとの対話によって建築が形成されていく過程を、MET(旧北川原温建築都市研究所)より提供された設計途中の貴重な未公開資料とともに紹介しています。
 また、展覧会では公開されなかった《ホテルキーフォレスト北杜》《ヴィラ・キーフォレスト》の図面やドローイングなども収録。村野藤吾賞や日本芸術院賞、山梨県建築賞など数々の賞を受賞した魅力を紐解く、当館初の建築公式カタログです。

3. 多彩な寄稿者によるテキストで、建築家の思想と人間像を探る





日本を代表する建築家として、またイタリアでの継続的な活動、東京藝術大学教授としての教育者の側面など、北川原氏の約40年の長いキャリアの中で親交を深めた国内外の7名の関係者が寄稿。若手の建築家による論考、展覧会で紹介した北川原氏の建築思想に加え、評論やエッセイ、詩、さらに豊富な挿画を加え、北川原氏の人柄や人生観にも迫ります。

<寄稿者一覧>
フレデリック・ミゲルー(美術・建築評論家)
マルコ・インペラドーリ(ミラノ工科大学教授)
イリ・キリアン(振付家)
ボリス・ヴェリアシェフ(建築家、 エンジニア、工学博士)
稲葉なおと(作家、写真家)
箭内道彦(クリエイティブディレクター、東京藝術大学美術学部 デザイン科教授)
向山裕二(建築家、ウルトラスタジオ共同主宰)
王聖美(キュレーター、 アーキビスト)

書籍概要



展覧会概要


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