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名古屋短大が中部発の保育科通信教育課程を設置、小学館Gと協定締結へ

2025/10/24 15:41

  • 学校法人桜花学園
働きながら学び、保育士・幼稚園教諭資格が取れる新たなプログラム

名古屋短期大学(愛知県豊明市 大谷岳学長)は保育士や幼稚園教諭(二種)の資格が取れる保育科通信教育課程(仮称、定員150名)を2027年度に新設する方針を決めました。通信教育課程の指定保育士養成施設としては中部地方で初めてとなります。現在も保育士らの不足から一部では資格を持たない方々が保育・幼児教育の現場を支えていますが、本学保育科通信教育課程は現場の要請に応え、資格のない方々が正規の保育士・幼稚園教諭となる機会をつくり、あるいは将来、資格を取ることを見込んで保育園や幼稚園が採用活動を進めることができるよう学び方がデザインされています。今回、東京都や大阪府など全国61カ所の保育所や子育て支援施設を運営する小学館アカデミー(本社:東京都千代田区、喜田力社長)様が本学と協定を結ぶことを決定し、同社で新規採用される保育所・施設スタッフの方々などが本学通信教育課程で学んでくださることになりました。これは、通信教育課程についての第一号の協定となりますが、ほかにも保育園等を運営する企業・法人が、新通信教育課程に関心を示していただいております。「保育の名短」と呼ばれ、70年の歴史と伝統を誇る本学の保育者養成を全国に展開し、現場で働きながら資格が取れる新しい学びのかたちを提案していきたいと考えております。ぜひご取材くださいますようお願い申し上げます。 

             

                            

新たな保育科通信教育課程(2027年度設置予定、定員:150名)の概要

・取得できる資格:保育士(通信教育課程専攻科保育専攻を含め計3年間、学んだ場合)、幼稚園教諭第二種免許状(2年間、学んだ場合) ※小学館アカデミー様の学生は3年間の受講を予定しています。

・新課程の設置は2026年3月に文部科学省に申請し、指定保育士養成施設の指定を受けるための申請(予備申請は2026年3月、本申請は2026年9月)に愛知県に対して行う予定です。

・スクーリング会場:本学に加え、全国から集まりやすいよう東京都内の会場を予定。

・学費:入学金や授業料を含めた初年度納付額は17万円(通常の短大の七分の一以下と格安)で、保育士と幼稚園教諭二種免許の2資格を取得する場合は3年間の合計で約65万円。

・資格取得に必要な科目・教育内容は一貫させつつも、現場の課題に合わせて、教育内容をカスタマイズすることが可能。資格に必要な保育現場での実習は住所地近くの保育施設内での実施が可能です。

 

 

保育現場や運営企業・法人、学生にとってのメリットが大きい通信教育課程

・資格をまだ持っていないスタッフに正規の保育士・幼稚園教諭となる機会をつくる。

・運営企業が学費負担することで将来の保育者を着実に採用し、保育現場に定着してもらうことができる。

(※小学館アカデミー様の例であり、すべての運営企業・法人にあてはまるわけではありません)

・保育士養成系以外の教育学部や栄養系学部、専門学校卒業者もまずは保育現場で就職を決めてから資格を目指すというキャリアパスを描くことができる。

・社会人の学びなおしやリスキリングの機会を提供し、社会全体の保育者の数を増やすことにつながる。

 

 

大谷岳(おおたに・たかね)学長のコメント

「保育科通信教育課程については、18歳人口の減少が続く人口動態を鑑み、全国から社会人を学生として取り込む必要があることから、これまで検討を重ねてきた。現在も保育士や幼稚園教諭の資格取得を目指す社会人は多く、一方で圧倒的な保育者不足が依然として続いている状況にある。こうした背景の中で、本学は、短い期間・少ない負担で質の高い人材を育成する短期高等教育機関、すなわち短期大学としての本来の役割を果たしながら、地域を超えたコミュニティーカレッジとして、全国の保育人材の育成に貢献すべきだと考え、通信制の開設を決断した。今回、協定を結ぶ小学館アカデミー様は全国に保育施設を展開しており、保育者養成の伝統校「保育の名短」として、共に手を携えて地域の保育者需要に応え、保育および幼児教育の質の向上に努めていきたい」

 

 

新沼英明(にいぬま・ひであき)学長補佐のコメント

「現場で補助スタッフとして働きながら学び、専門性を高めることができるので、より実践的な学びとともに、収入を得ながら資格を得るという大きな利点がある。このため、小学館アカデミー様には保育士養成系以外の大学で学ぶ学生や高卒者もリクルートできることに魅力を感じていただいた」

 

 

名古屋短期大学・桜花学園大学に関する基本情報

・学生数の減少:2025年5月現在の学生数は名古屋短大が456人、桜花学園大学は730人で、5年前と比べそれぞれ394人、195人減少しており、18歳人口減少の影響は否めない。

・男女共学化:2024年度から大学、短大ともに共学化されたが、男子入学者の割合は2024年度が短大で約2%、大学で約7%、2025年度が短大で約3%、大学で約7%にとどまっている。

・名古屋短期大学保育科は1955年に設定され、以来、約15000人の保育士を輩出している。

・大学に情報科学部ソーシャルデータサイエンス学科(仮称)を2027年度に設置予定:デジタル分野などへの転換を促す大学・高専機能強化支援事業の支援先として桜花学園大学が2023年に選定され、大学改革支援・学位授与機構より助成金を受けて設置準備を進めている。入学定員は80人。

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