■導入背景
阪南大学の代表電話には、年間約30,000件(※直近実績)もの問い合わせが寄せられており、その大半は各部署への取次ぎを目的とした一次対応が中心。
内容は、入試相談、進路相談、奨学金、卒業証明書、学費、授業、留学など多岐にわたり、電話交換手は全学の部署構成や担当者を把握しておく必要があった。
そのため、電話交換手の経験や知識に依存する属人的な対応となりやすく、業務の平準化や応答品質の維持に課題を抱えていた。
■「受付君」の特徴
アンビシオテクノロジー株式会社が開発するAI電話応答システム「受付君」は、音声認識と自然言語処理技術を組み合わせ、発信者の話した内容や意図を的確に理解し、最適な対応を行うシステム。
最大の特長は、単なる音声応答ではなく「自然な対話による応答」が可能な点にある。「受付君」は、発信者の要望・質問・担当者名などを文脈から判断し、最も適切な部門や窓口へ自動で取り次ぐことが可能に。さらに、曖昧な発話や類似した情報があった場合には、AIが候補を提示して確認を行うなど、人と話すような自然な会話で応対する。
たとえば、
「定期試験のことですか?入学試験のことですか?」
「阪南一郎さんですか?阪南次郎さんですか?」
といった具合に、発信者の意図を丁寧に確認しながら対応を進める。
■今後の展開
阪南大学では、今回の代表電話へのAI導入を契機として、今後もAI技術を活用した業務の自動化と利便性の向上を進めていく。
具体的には、AIによる回答内容の拡充(よくある質問や各種手続きの自動案内)のほか、授業欠席や書類未提出者への自動リマインドなど、電話の自動発信機能の活用も検討していく。
■担当者コメント
阪南大学 学長室 総務企画課 課長 谷垣大輔
総務企画課 係長 米田美夏(導入担当者)
これまで本学の電話交換手は、取引先や学内のあらゆる部署を把握し、常に気持ちのよい応対で大学の“顔”として重要な役割を担ってきました。
その伝統を大切にしながらも、「AIが人と同様の業務をこなせる時代が来た」今、社会へ出る学生を育てる教育機関として、私たち自身が変化しなければならないと感じ、今回の導入を決断しました。
候補となるセクションや担当者、登録キーワードは多岐にわたりますが、AIが確認のために聞き直してくれたときには、その精度と自然さに驚かされました。
今後は、AIへ切り替わることで得られる応答データを次なる改革に活用し、学生・地域・企業とより円滑にコミュニケーションを図れる環境を整備し、より開かれた大学運営を目指してまいります。
アンビシオテクノロジー株式会社 代表取締役 吉原恒朗 氏
「受付君」は、自然な会話による自動応答と柔軟な設定で、多様な業界の電話業務効率化を支援してきました。阪南大学様のような教育機関に導入いただけたことを大変光栄に思います。今後もAI技術を通じて、大学のDX推進と働き方改革に貢献してまいります。
■概要まとめ
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M102847/202511128921/_prw_PT1fl_5385Z2T7.png】
