「歴史探偵」と称した作家、半藤一利さんの遺作は「戦争というもの」(PHP研究所)だった。少年時代を過ごした太平洋戦争の世を書き残したかった。巻頭に「人間の眼(め)は歴史を学ぶことではじめて開くものである」と記す ▼一夜にして10万人が亡くなった東京大空襲。猛火に追われた半藤さんは川に落ち、溺死寸前となった。戦争によって人間は被害者になるが、傍観者にも加害者にもなる。「そこに戦争の恐ろしさがあ...
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