• X
  • facebook
  • line

夫と世界6万キロバイク旅、会津美里出身・長谷川亜由美さん 映画「タンデム・ロード」

2025/06/09 08:15

旅を振り返り「思い出すのは人の優しさ」と語った亜由美さん(左)と将人さん
映画「タンデム・ロード」より(滑川将人さん提供)

 会津美里町出身のグラフィックデザイナー長谷川亜由美さん(39)と夫の滑川将人さん(44)がバイクに2人乗り(タンデム)で世界を旅するドキュメンタリー映画「タンデム・ロード」が13日から、福島市のイオンシネマ福島など全国の映画館で上映される。

 映画は2013年6月に本県を出発し、ロシアから南米のボリビアまで約30カ国を巡って帰国するまでの427日間、約6万キロの道のりを記録したもの。故障で進めなくなるトラブルや、さまざまな国の家族との交流などを通して、亜由美さんが悩み、成長していく姿が描かれている。監督と編集を将人さん、回想などを描くアニメーションの制作とナレーションを亜由美さんが務めた。

 亜由美さんは若松女子高を卒業後、東京の映像制作会社に勤めていた時に将人さんと出会った。バイク好きの将人さんと全国各地を旅するうちに、亜由美さんは「世界を旅したい」と思うように。「ロードムービーを撮りたい」という将人さんの希望と重なり、2人で世界一周を目指す旅に出ることを決めた。

 亜由美さんは旅を振り返り「美しい景色もたくさん見たが、思い出すのは人の優しさ」と話す。出会った人々は、絵やジェスチャーで対話を試みる2人を、友人として温かく迎え入れてくれ、中には旅から10年以上たった今も、交流が続いている人もいるという。

 映画では、旅の途中で2人がお世話になった人々に赤べこのキーホルダーを渡す場面もある。「出会った証しとして古里のものを渡したかった。予想以上に喜んでもらえて、持って行ったかいがあった」と亜由美さん。

 2人は現在、茨城県で子育て中。「今度は子どもたちも連れて旅をしたい」と夢を膨らませている。

 15日はイオンシネマ福島で2人による舞台あいさつが行われる予定。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line