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「寄付型宿泊プラン」開始 福島・飯坂の旅館、ペットの未来を変える力に

2025/06/16 07:55

おきな旅館で看板猫と遊ぶ金子社長(右)と女将の美奈子さん
ペットも遊び回れる和室二十畳の部屋

 「ペットと泊まれる宿」として知られる福島市飯坂町のおきな旅館は、宿泊料金の一部が犬猫の殺処分ゼロに役立てられる寄付型宿泊プランを開始した。「ペットは家族の一員」。女将(おかみ)の金子美奈子さんは、全ての動物が幸せに暮らせる社会を願う。

 おきな旅館がペットと一緒に宿泊できるようになったのは約30年前という。旅館と駐車場を何度も往復する宿泊客がおり、事情を聞くと「(車の中にいる)連れてきた犬が心配で」と答えた。「中にどうぞ」と声をかけ、ペットの受け入れが始まったという。

 おきな旅館には現在、4匹の看板猫がいる。玄関口で宿泊客を出迎えたり、スリッパの上で眠ったり。5歳の「セイ」は、旅行情報誌「じゃらん」のアンケートで「会ってみたいと思う宿の看板ネコ」で1位に選ばれたこともある。宿泊客の8~9割はペット同伴で、看板猫に会いに来る宿泊客も多いという。

 おきな旅館は、ペット同伴の宿泊客がさらに快適に過ごせるよう、大規模な改修工事を実施した。和室二十畳で犬や猫が走り回れるような広さを持つ部屋も四つでき、この部屋を利用する「Save the petsプラン」では、1予約につき1122円(ワンワンニャニャ)が殺処分ゼロを目指して活動する「ピースウィンズ・ジャパン」に寄付される。1人3万5000円(税込み、入湯税別)から。

 金子勝則社長と美奈子さんは「旅行がペットの未来を変える力になります」と宿泊を呼びかけている。問い合わせは同旅館(電話024・542・3068)へ。

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