三春町出身の登山家、故田部井淳子さんの生涯をモデルにした映画「てっぺんの向こうにあなたがいる」が国内公開に先駆け、スペイン最大の映画祭「サン・セバスティアン国際映画祭」で現地時間20日に上映される。配給元のキノフィルムズが発表した。
上映に合わせ、阪本順治監督、主人公の息子役を演じた若葉竜也さん、田部井さんの長男進也さんが現地で登壇し、作品の魅力を紹介する。
同映画祭はスペイン・バスク州のサン・セバスティアンで19~27日に開かれる。同作品はコンペ対象外特別上映。上映に向けて阪本監督は「自然豊かなサン・セバスティアンの地で上映されることに、格別の喜びを感じています。大自然に抱かれ、豊かな人生を希求する人々の物語だからです。皆さんの反応が楽しみです」とコメントを寄せた。
映画は田部井さんのエッセー「人生、山あり”時々”谷あり」(潮出版社)を基に、女性として初のエベレスト登頂を果たした登山家が続けた挑戦と、支えた人々との絆を描いている。全国公開は10月31日。県内は郡山テアトル(郡山市)などで上映される。