県民健康調査の一つである「基本調査」では、事故後4カ月間の居場所の記録(行動記録)を個々人に問診票に記入いただき、その情報を基に4カ月間の外部被ばくがどの程度であったかが調べられてきました。
この計算を行うためには、時間ごとのその場所ごとの空間線量の情報が必要になります。
そのために、その当時の各種モニタリングのデータや、気象のデータが用いられました。もちろん、全ての場所の細かい放射線の量が全て分かれば理想ですが、実際にはその当時の空間線量のデータは限られています。基本調査では、使用できるデータを最大限用いて、2キロ×2キロメッシュの地図が作成されています。つまり、地図上で2キロ四方は同じ空間線量とみなして時間ごとの空間線量の地図が作成されています。
このようにして作られた地図を用いて、個々人の居場所の情報と、その時間のその場所の空間の放射線量の情報とを組み合わせ、一人一人の4カ月間の外部被ばく量の合計が計算されました。