浪江町で11月に開かれる恒例行事「十日市」で、コメや野菜、おもちゃなど好みの品を安く買える「せり市」を初めて開催する。定価の半額から入札をスタートし、定価を超えない価格で落札者を決めるルールだ。東日本大震災から15年ぶりに会場を「新町通り」に戻して十日市を開催する今年、実行委員会はせり市を新たな目玉イベントにして盛り上げる考えだ。
せり市では受け付けで番号が書かれたうちわを配布。参加者は好みの商品が出品された時に、うちわを挙げて競り人にアピールして落札する仕組みで、定価よりもお得に商品を獲得できるようにする。宮城県名取市のゆりあげ港朝市で人気イベントとなっている「せり市」を参考にして企画した。
浪江町の商業施設「まち・なみ・まるしぇ」で10日夕、プレイベント「夕せり市」が開かれた。地元飲食店の菓子やコメ、果物、ぬいぐるみ、プラモデルなどが出品され、参加者は欲しい商品が競りにかけられると、素早くうちわを挙げてアピールし、競り落とした。
十日市は11月22、23の両日に開催され、せり市は初日に行われる予定。阿久津雅信実行委員長は「新町通りと町の中心部を盛り上げるためのメインイベントとして楽しんでもらいたい」とPRした。