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さんまポーポー焼き 上野台豊商店(いわき市) 家庭の味、なめろう焼き

2025/10/02 10:15

サンマの旨味がぎゅっと詰まった「さんまポーポー焼き」

 いわき市小名浜の水産加工業「上野台豊商店」が販売する冷凍食品「さんまポーポー焼き」は軟らかな食感の中にサンマのうまみがぎゅっと詰まった一品。ハンバーグ感覚で手軽にサンマの味が楽しめ、ご飯のお供やおつまみとして人気を集めている。

 1個70グラムのポーポー焼きには、小ぶりのサンマを2、3匹ほど使用。そこにパン粉、ネギ、ショウガ、みそなどが練り込まれている。調理の際はフライパンに油を引き、片面5~6分ずつ弱火でじっくり焼き上げるのがポイント。ポン酢や大根おろし、ケチャップを付けて食べるのもお勧めだ。

 サンマのポーポー焼きは同市発祥の郷土料理。漁師が船の上でなめろうを焼いて食べようとした時に、脂が火に落ちて「ポーポー」と火が出たことに由来するという。同社の商品は本県と宮城県で水揚げされたサンマをその日のうちに加工。「臭みが抑えられ、舌触りの良いすり身になるんです」と社長の上野台優さん(49)がこだわりを語る。

 かつてサンマの水揚げが盛んだった小名浜地区では、ポーポー焼きは家庭の定番料理。家庭ごとの味があり、上野台家は「ネギは少なめでショウガとみそは強めだった」と振り返る。上野台家の味付けは同社の商品の味付けにも生かされている。

 子どもの頃は魚が嫌いだったという上野台さんだが、祖母の作るサンマのポーポー焼きは大好物だったという。「『魚離れ』と言われるが、この商品は万人受けするよう改良を重ねた自信作。子どもたちに『魚はおいしい』と思ってもらえるきっかけになればうれしいです」

          ◇

 上野台豊商店 いわき市小名浜字吹松3の8。電話0246・92・3163。道の駅 いわき・ら・ら・ミュウ内の同社直売店「小名浜あおいち」のほか、福島市のコラッセふくしまなどやオンラインショップなどで購入可能。1パック3個入りで標準価格550円。

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