バレーボールSVリーグ女子のデンソーエアリービーズは12日、ホームの宝来屋ボンズアリーナで東レ滋賀を3―0で退け、開幕2試合連続のストレート勝ちを収めた。順位は14チーム中2位。デンソーは次戦の18日、アウェーのひたちなか市総合運動公園総合体育館(茨城県)でAstemoと対戦する。午後2時5分開始予定。
【評】デンソーが勝負所で得点し勝利した。第1、第2セットともに相手外国人選手のブロックに攻撃を阻まれ中盤に逆転を許したが、福本らのサーブで守備を崩し、ロザマリアのスパイクなどで得点を重ねて連取した。第3セットは攻守がかみ合い、粘る相手を退けた。
「試合感が戻っている」
頼れる攻守の要が帰ってきた。2季ぶりにデンソーに現役復帰したアウトサイドヒッター中元南は力強いスパイクで得点を重ね、守備でも的確なサーブレシーブを決める縦横無尽の活躍。2試合連続スタメンでブランクを感じさせないプレーを見せ、「少しずつ試合感が戻っている」と手応えを語った。
辻健志監督が「どこのポジションでもやれる」と評価する万能プレーヤーは、元々のレフトから今季はライトにポジションを移した。その違いをものともせず、相手のレシーブをはじくスパイクを見せるなど、この日はアタックで6得点。レシーブも冷静にこなし、セット連取につなげた。「復帰してから自分の中で良い動きができている」と状態の良さを口にする。
2016年に入団し、昨年5月の全日本男女選抜大会で準優勝した後に「やりきった」と一度は引退した。しかしバレーから離れるうちに、「プレーしたい。後悔したくない」という思いが芽生え、復帰を決断。体力から鍛え直し、再びコートに立った。
久々の公式戦で存在感を発揮した中元は「これから長い試合が続く。良いプレーが出せる準備をしてく」と、不屈の闘志で戦い抜く覚悟を語った。
鉄壁レシーブ川畑、流れ渡さず
デンソーのリベロ川畑遥奈は開幕戦に続き2試合連続でサーブレシーブ成功率5割以上を記録、サーブを得意とする相手に流れを渡さなかった。「プレッシャーを感じず、来たボールを返せた」と冷静に振り返った。
激しいラリーが展開された第2セットには、特にその活躍が際立った。「絶対に落とさない」と自陣コートに落ちそうなボールを何度もすくい、勝利につなげた。次戦のAstemoは昨季2連敗した相手。「悪いイメージを持たず、自分たちのプレーをしていく」と、チームの守護神として次も本領発揮するつもりだ。