トヨタ自動車やENEOS(エネオス)など7社でつくる「次世代グリーンCO2燃料技術研究組合」(略称raBit=ラビット)は13日、大熊町で研究開発した植物由来のバイオエタノール燃料を混合したガソリンで、公道のデモ走行を初めて行った。再生可能エネルギーの実用化に向け、自動車やバイクが約100キロの道のりを走行した。
浪江町で栽培されたイネ科の植物「ソルガム」を使ったバイオエタノール燃料が使用された。スズキ、SUBARU(スバル)、ダイハツ、マツダの各自動車とスズキのバイクにはバイオエタノールを3%、トヨタ車には10%混合したガソリンが給油された。
大熊町のラビットの生産研究事業所で出発式が行われ、中田浩一理事長や吉田淳大熊町長がテープカットした。各車両は事業所を出ると、浪江町の道の駅なみえを経由し、福島市の道の駅ふくしままでの約100キロを走行した。
中田理事長は「実際に走ることを確認でき、大きな意義のある一日となった。世界のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)に貢献できるよう、実用化に向けた研究を進めていきたい」と話した。
国内最高峰の自動車レース「全日本スーパーフォーミュラ選手権」では、ラビットが大熊町で製造した植物由来のセルロースエタノールを混合したガソリンが、2026年のレースから使われることになっている。