鈴木憲和農相は29日、就任後初めて福島県を訪れ、浜通りで農林水産業に携わる生産者らと意見を交わした。内堀雅雄知事と面会した鈴木氏は、来年度から始まる第3期復興・創生期間を見据え「農林水産業の復興に向けて責任貫徹との心構えで、政務三役一同、多くの現場を訪れて努力したい」と決意を示した。
面会は冒頭以外、非公開。内堀知事は避難地域の営農再開や森林再生、水産物の輸入規制などの課題に触れ「鈴木大臣のリーダーシップの下、復興を前進させてほしい」と語った。米価高騰については「需要に応じた供給といったバランスの取れた農政に取り組んでほしい」と求めた。
面会後、鈴木氏はコメ施策を巡り「生産者にとって再生産が可能な価格以上で、消費者が安心して買える価格。この折り合いが付くよう需給の見通しを示し、現場の皆さんと一緒に取り組みたい」と述べた。
農相、常磐もの試食
鈴木憲和農相は、いわき市の小名浜魚市場で野崎哲県漁連会長らと意見交換した。鈴木氏は冒頭「皆さんと一緒に福島県の復興に向けて全力で取り組んでいきたい」と述べた。
意見交換は冒頭以外、非公開で行われた。終了後、野崎会長は、鈴木氏に復興支援事業などの継続を求めたとし「確約をいただいたと理解している」と語った。鈴木氏は意見交換後、当初予定になかった同魚市場内のスクリーニング検査室を見学。道の駅いわき・ら・ら・ミュウではヒラメの刺し身など常磐ものを試食し「ぜひ買って帰りたい」と笑顔を見せた。
