岩瀬農高(鏡石町)では、授業の一環で生徒たちが野菜や果物、加工品などを手がけている。「岩農生が作ったものは何でもおいしい」と地元で好評で、町内外に生徒が出向いて開く出張販売会には”岩農印”の商品を求める地域の人々の行列ができる。そんな販売会で目を引いたのが、かわいらしいラベルの「フルーツジャム」だ。
ジャムに使われている果物はイチゴ、ブルーベリー、グレープ、リンゴ、モモなどで、同校で栽培されたものや町、県産が中心だ。
ジャムは食品科学科の生徒が校内で製造しており、多いときには1回の実習で300個作ることもあるという。糖度を調整し、果物によって果肉感を残したり、酸味を生かしたりと工夫されている。
生徒たちのお薦めは、ブルーベリー。夏休みに果実を収穫して、作業場で暑さに負けず作ったというだけに、思い入れが強いそうだ。食べるとブルーベリーの実の食感と程よい酸味、濃厚な甘さが楽しめる。
現在はりんごジャムを製作中で、間もなく販売が始まる。同学科の真船孝一さん(3年)ら生徒は「販売会でお客さんが多いと、商品が信頼されていると実感できる。ジャムはパンに塗ったり、ヨーグルトやスイーツに、いろんな用途で子どもから大人まで楽しんでもらえたら」と話している。
同校は農産物などの安全性を管理する「グローバルギャップ」を数多くの品目で取得している。これからも生徒の活動を応援していきたい。
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ジャムは店舗によって販売価格が異なり、1個400円から。鏡石町の「まちの駅 かんかんてらす」で取り扱っているほか、出張販売会などで販売する。問い合わせは岩瀬農高(電話0248・62・3145)へ。
