反社会的勢力への不正な資金提供が新たに発覚したいわき信用組合(福島県いわき市)は31日、不正融資の解明に当たる特別調査委員会の報告書を公表した。調査の過程で暴力団と関係がある人物らの要求に屈する形で1990年代から億単位の支払いを繰り返したことが判明。このうち江尻次郎前会長が理事長に就任した2004年以降は計10億円前後を渡したと考えられ、うち約3億5千万円が具体的に裏付けられたとした。
いわき市内で記者会見した金成茂理事長は「役員らの不祥事を深く反省する」と謝罪。当時の経営陣の責任を追及していくと述べた。刑事告訴に向け既に弁護士に依頼し、民事提訴も年内をめどに準備しているとした。
報告書によると、94年ごろ、右翼団体が信組本部や当時の理事長宅周辺で暴力団関係者との癒着を糾弾する街宣活動を続けていた。大口融資先でもある暴力団の周辺者が仲介を申し出て解決料を要求。当時総務課長だった江尻氏らは3億円超を支払ったと説明している。その後、少なくとも16年12月ごろまで、億単位の支払いを断続的に繰り返した。

 
								 
         
     
                     
                     
                     
                     
                     
                                                                                             
                                                                                             
                                                                                             
                                                                                             
                                                                                             
                                                                                             
                                                                                             
                                                                                             
     
     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
     
				