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ストーカー目的、タグ悪用規制へ 位置無断取得で被害増

2025/11/11 09:43

 ストーカーの紛失防止タグ悪用のイメージ

 政府は11日、スマートフォンで位置を特定できる「紛失防止タグ」を無断で他人の持ち物に取り付けることを規制するストーカー規制法とドメスティックバイオレンス(DV)防止法の改正案を閣議決定した。衛星利用測位システム(GPS)の悪用は規制されていたがタグは対象外で、被害が増えていた。今臨時国会で成立すれば、公布から20日後に施行される。

 タグは無線通信を利用し、スマホと連携して位置情報を取得する。本来は貴重品などに取り付け、紛失した場合に発見できるようにする用途だが、ストーカー目的で取り付ける被害が増えている。警察庁によると、2023年の関連相談件数は196件で、24年は370件。今年は既に昨年の相談件数を上回った。

 ストーカー規制法改正案では、行為をやめさせるための行政指導「警告」について、より重い行政処分の「禁止命令」と同様、被害者の申し出がなくても警察の職権で実施可能とした。警告は禁止命令より手続きが簡素で早期に出せる。被害者が加害者への措置をためらっても、警察の判断で実施し行為のエスカレート抑止を図る。

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