上野賢一郎厚生労働相は11日の記者会見で、70歳以上の医療費窓口負担見直しを巡り、現役世代と同じ一律3割に引き上げることを否定した。高齢者は医療費が高い傾向にある一方、所得が低いとして「現実的でない」と述べた。財務相の諮問機関、財政制度等審議会分科会が一律3割を提言しており、反論した形だ。
現在は70~74歳が原則2割。75歳以上の後期高齢者は原則1割。いずれも現役並みの所得があれば3割となる。分科会は5日の提言で「年齢による自己負担割合の不公平を是正するため、3割負担の実現に向けた道筋を示すべきだ」と指摘した。
