子育て支援センターが7月開所 飯舘、育児世帯の移住・定住促進へ

 
木製の滑り台などが設置された飯舘村子育て支援センター

 飯舘村は7月、同村飯樋地区に整備した子育て支援センターを開所する。子育て世帯の育児不安の解消を図り、村への移住と定住の促進につなげる。

 センターは旧村診療所を改修して整備され、2011年4月に開所する予定だったが、東京電力福島第1原発事故による全村避難で開所を中断していた。避難後は福島市内に子育て支援センター「すくすく」を設置して支援を強化したが、20年に閉所していた。

 開所するセンターは、木を基調とした内装とし、木製の滑り台やボールプール、児童書を設置した。村は育児相談や子育て世代同士の触れ合いの場としての利用を想定している。当面の間は利用希望者がいる場合のみ開所する。村は利用状況を確認し、開所時間や人員などの詳細を決めていくとしている。村は9日に開会した村議会に設置条例案を提出した。

 村は本年度、出産祝い金や、児童生徒の入学準備支援金「子育て応援支援金」を創設するなどして子育て世帯の支援を強化している。

 村健康福祉課の石井秀徳課長は「まずはセンターの存在を知ってもらい、多くの子育て世代に利用してもらうことで、移住や定住の促進につなげていきたい。村の学校に入学する子どもの増加にも期待したい」と話した。